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好きなことについて好きなように

進撃の軌跡


初!Linked Horizonについてです!(『進撃の巨人』最新話までの内容に触れてるのでネタバレ注意)



進撃の巨人シリーズの主題歌に加え、新たに描き下ろしたオリジナル曲も含めたボリューム満点のアルバム。アニメ「進撃の巨人 Season 2」のスタートにあわせて多様な曲調と表現を取り入れながらも作品を通しては勢いのある力強さを持っていて、今後「進撃の巨人」が原作、アニメ共により勢いを増していくだろうということを感じさせる作品。



正直、「紅蓮の座標」と「青春は花火のように」に関しては配信でなぜフルバージョンを出してくれないのかと疑問を持っていたがこのアルバムを聴いて曲に可能性をもたせたかったのだろうと思った。
原作がまだまだ続いていき、物語が今後どのような展開をみせるのかまだ見えていない状態でフルバージョンを作ってしまうのではなく、原作の話が見えてきた段階で新たに意味のある歌詞を入れることでいろいろな視点から曲を作ることができるから早い段階で完成させなかったのではないか、と。

実際に「紅蓮の座標」ではエレンの視点に加えてグリシャ、クルーガーのものともとれる表現が使われていて、劇場版の前編主題歌とは思えない世界観で描かれていて劇場版sizeとフルバージョンで全く違った印象を持った曲に仕上げてる。さすが団長!!




さ、紅蓮の座標についてちょっと語ってしまったけどこれから1曲ずつ感想を…









1.二ヶ月後の君へ

メロディーめっちゃ綺麗じゃない?笑

歌の内容がれぼさんからエレンに向けたお手紙のようで色んな人が同人誌の前書き、と言っているまさにその通りで上手いこと言ったなというくらいに同感な内容だから忘れてしまうんだけど、初めて聞き流すようにして聞いたときは青空と広い海が似合うような爽やかで綺麗なメロディーが耳に残ったしLinked Horizonのあのテーマにわくわくしたりとメロディーのあまりの存在感に圧倒された。

のに!!歌詞をみてみるとそのメロディーの存在感をはるかに上回る衝撃を受ける…笑

れぼさんがどれほど「進撃の巨人」を好きなのかがよく伝わるし、その人が導入としてこれだけ熱の入った曲を作ってるからこそ次から始まる物語に沿った曲に期待が持てる素晴らしい導入曲。

これだけの熱と才能を持ってる人が作品の曲をどう描くかが気になって仕方がなくなる一曲 笑








2.紅蓮の弓矢

ナレーション!!

以前発売したフルバージョンと紅白バージョンをリミックスしてさらにアレンジが加えられていてアルバムが「進撃の巨人」の集大成でありながら紅蓮の弓矢もこのアルバムバージョンが集大成だなとなぜかしみじみする 笑

音はものすごく作り込まれているんだろうけど曲はとてもシンプル。主題歌としてわかりやすく物語の世界観を表現していてアルバムの中で聴くとすんなりと「進撃の巨人」の世界に入り込める。

あと個人的に「反撃のこ!う!し!だ!」
のほうが大サビ感でて好きだからこれを採用してくれたのが嬉しいです 笑
ちょっとCDというよりライブ感でるからどうしてこっちにしたのかあんまり分からないけど嬉しい 笑







3.14文字の伝言

円周率に見えるけど違います 14文字です 笑

わかりやすくローラン向けの曲。
主題歌しか聞いていなかった方には意外な曲(かな?)でローランにとっては落ち着く曲の展開の仕方。Sound Horizonっぽい曲の作り方。

カルラ側の視点から書かれたエレンへの曲なだけあって涙なしには聴けない…
序盤の平和な雰囲気から徐々に切迫した歌い方へと変わっていくのに胸が苦しくなるし、それがあからさまではなく最期にエレンに「愛してる」「生まれてきてくれてありがとう」という想いだけを伝えようと辛さを押し殺してる様子が感じとれるからより悲しい…

でも悲しいだけじゃなくて母親の強さ、あたたかさみたいなのが曲調にもあらわれてて少しだけ前向きになれる曲です。







4.紅蓮の座標

主題歌シリーズのなかでは今まで出てた音源から1番変化した曲。

ツイッターでも呟いたけど歌詞カードがほんとに難解で笑っちゃうくらいだったんだけど、原作を読んだらそれが座標を目指して道を辿っていくっていうことだって分かってすごく考えられてるなと感服した。


あと、冒頭でも書きましたが歌詞で原作最新刊の話の内容まで書かれていて原作を読んでから聴いて1番印象が変わった。

2番始めの「真実を~」からの歌詞が『進撃の巨人』の世界をよく言い得ている。誰の視点で見るかによって誰もが敵になり得てしまう複雑な物語がこの一節に集約されている。









5.最後の戦果

これを選んだか!

本編ではなく特別編からの起用でかなり原作に忠実。心情を少し付け足しているくらいで物語をそのまま歌にしたような曲。

そのため展開がハッキリとしていて聴いたまんまに原作の風景が思い浮かんでくる。巨人から逃れようと早いテンポ、イルゼの強さ、巨人が発した言葉、と場面の転換でメロディーも変化してるのでどの部分を歌っているのかが瞬時にわかる。

歌詞がとてつもない押韻でスピード、リズムもあるしこんな極限状態でもこの言語能力でイルゼがかなり優秀だったと考えられるからおもしろい。

「イルゼの手帳」を読んでるときにBGMとして聴きたい。

あと最後の兵長にはびっくりしたよね 笑

まさかここで登場されるとは思わなかった 。全部持っていかれた感。笑








6.神の御業

さんざん宗教っぽいと言われ続けてきたSound HorizonですがまさかのLinked Horizonでガチ宗教ソング

宗教歌だけあってこの曲だけをめちゃくちゃ聞きたい!って思うことはないけど曲やハーモニーはとても綺麗で神々しくどこか惹かれてしまうところがある。

曲の時間も2:19(キャラクターのニックから)と長すぎず丁度いいのでアルバムの真ん中に入っていることもあり息継ぎ的な役割を果たしてる。

曲単体で聴く機会はあまりなくても絶対に飛ばさずに聞いてしまう不思議。








7.自由の翼

前の曲で一旦落ちついてまたスタートするところがアニメの2期のスタートを思い出させる曲順。
後半スタートには持ってこいの勢いのある盛り上がる曲。

ただただカッコイイ

調査兵団がメインの曲だからスピード感があって聞いてて気持ちがいい。






8.双翼のヒカリ

調査兵団メインの曲の直後にこれ…つらい…
しかも歌詞カード…まんまあの時の景色だし裏がアニの曲だし…

という辛く悲しい曲ですが「鳥は片翼では飛べない」と、犠牲になった者がいるからこそ飛べるのだという兵士として最期まで誇りを持って戦い、そこに心残りはあっても後悔のない姿勢が描かれていてかっこいい調査兵団のイメージそのままの曲でもある。

でもかっこいいだけじゃなく消えていく歌詞「やっぱり…なんでもないです…」から人間味が溢れていてまた辛くなる…。

どうかこの歌がリヴァイに届いて欲しいと願って止まない…









9.自由の代償

やっぱり曲順がずるい…
ペトラさんをはじめとするリヴァイ班の最期の曲のあとに自由の"代償"
自由の裏側にある犠牲の部分を先に見せることで調査兵団が生半可な気持ちでやっているのではないというのが強調される。

双翼のヒカリを聴いた後だと「お前の«能力(つばさ)»は何の為にある?」が重く意味の込められたものに聴こえる。

歌詞の流れで、これも歌詞カードが面白い。
真ん中に大きな鳥がいるような歌詞の配置になってて歌詞カードをぱっと見るだけでも鳥が自由へ向けて空高く飛翔していくような疾走感のある曲だと窺える。

ただ、この曲は映像に合わせた曲だから初回盤の映像でみるのが1番かな。曲だけでもまとまるために少し加えられていたりして聴きやすくなってるけどやっぱりあの映像を見ながらが1番いい!







10.彼女は冷たい棺の中で

アニだってまだ若い女の子なんだもんね…

アニの悩みや葛藤みたいなのが詰まった曲。三点リーダーの数からも見て取れますね!笑

「自分じゃ選べない」の歌詞がすごく好き。女型が出てきたときものすごく強くて絶望を感じたけど実際、本人はどう生きるか迷っていて自分の未来を自分で選べないくらい揺れ動いていて、それでもやるしかなかったアニの心情を思うと彼女に愛着が湧いてくる。

「何ひとつ掴めぬまま 奈落へと落ちてゆく」のが例のシーンとアニの心情と重なっていて哀しいくらいいい表現…

ちなみに私おバカでして「イデアの影は~」の歌詞の真意がわからず、れぼさんの語彙力についていけないのがとても悔しいので頭のいい方教えてください( ..)"笑
さすが…アニって頭いいんだね…(そんな彼女でも悩んでしまうこの世界…)











11.心臓を捧げよ!

締めの一曲!!

今までいろんな出来事を曲順に見てきてさぁこれからどうなるか?という今後の展開への期待が込められている…

TVサイズでは!!

フルになると完全にアニメ勢へのネタバレ 笑

ほかの曲でも色んな視点を混ぜてるものがあるけどこれが最も複雑で考察のしがいがあるなと。

パラディの人々の曲か、マーレの曲か、戦士の曲か

今のアニメの段階ではエレン達の曲にしか聴こえないのに1度原作を最新話まで読んでしまうと誰の視点とも取れる曲になる。

場面を思い出しやすい単語や人を連想させる言い回しが多様されているのに特定の誰かの曲にならずに想像の余地をもたせてるのほんとすごい…!











12.

とうとう海に辿り着いたね

90話のあのシーンが思い浮かぶ。

二ヶ月後の君へのインストが流れていて歌詞をもう1度確認してみる
「夢見る時を終えて旅立とう」
が切ない…








13.

パラレルワールドの入り口!!

これローラン以外に伝わる?大丈夫!??笑











14.青春は花火のように

れぼさんは編曲がとっても上手いと思っていて、だからこそセルフパロがめちゃめちゃいい!!

最初のドイツ語に聞こえる日本語とか完全にネタだし、中二って言われてるの引きずってるし、とうとう歌詞に自分の絵を入れてくるしほんとに狙ってるようにしか見えないんだけど曲がまぁいい!!笑

紅蓮の弓矢とチャイムの音のリミックスとか出来すぎだしあんなにかっこよかった紅蓮の弓矢を入れながらここまで爽やかな曲を作り上げるのすごい!

歌詞も押韻の多様でリズムよくノれる曲。

『進撃の軌跡』を聞いて泣きまくってボロボロになった人を救ってくれる曲です 笑








長かった!!ここまで読んで下さった方いらっしゃるのかな^^;笑

アルバムは長いね!次からは1曲ずつ分けるか、思いついたまま書かずに考えて要所だけ書くようにします(_ _)(_ _)

この長さからも感じて頂けると思いますが本当に素晴らしいアルバムでした。どう素晴らしいかって?

何を言えばいいか、言葉の無力さを噛み締めているところでございます 笑

ぜひ皆さん自身で聴いてみて下さい(*´˘`*)!!